退職直後に多くの人が驚くのが、ズシリと重くのしかかってくる「国民健康保険料(国保)」の金額です。
会社員時代は給与から天引きされ、しかも会社が半分負担(折半)してくれていましたが、退職すると全額自己負担となり、前年の所得を元に計算されるため、無収入(または減収)の時期に高額な請求が届くことになります。
今回は、「年収500万円(単身)」の方が退職した場合、国民健康保険料はいくらになるのか?
そして、手元のお金を賢く守るための「節約テクニック」を、社長個人ブログの視点からわかりやすく解説します!
年間で約40万〜50万円前後
まず結論から言うと、年収500万円(給与所得控除後の給与所得が約356万円)の単身者が退職した場合、翌年の国民健康保険料は年間で約40万〜50万円前後(自治体や年齢によって大きく変動)になります。
毎月に換算すると、月額およそ3万5,000円〜4万5,000円の支払い負担です。
なぜこんなに高くなるのか?
理由はシンプルで、国保料は「前年(1月〜12月)の所得」を基準に計算されるからです。
退職して「現在の収入がゼロ」になったとしても、市役所・区役所は「前年に年収500万円稼いでいた」という実績をもとに保険料を計算します。
そのため、給料が入ってこない状態で、前年の年収に応じた高額な保険料を払わなければならないというギャップが生まれるのです。
※注意:自治体ごとの医療費事情や所得割・均等割の金額、または40歳以上で介護保険料が加算されるかどうかによって金額は上下します。
知らないと損!退職後の選択肢「3つのルート」
退職後、健康保険の選択肢は「国民健康保険」だけではありません。
実は以下の3つの選択肢があり、どれを選ぶかで年間の負担が数万円〜十数万円レベルで変わることがあります。
1. 会社の健康保険を「任意継続」する(最有力候補!)
退職しても、それまで入っていた会社の健康保険に最長2年間加入し続けることができる制度です。
- メリット: 全額自己負担にはなるものの、任意継続には「標準報酬月額の上限(上限の壁)」が設定されています。年収500万円クラスであれば、国保に入るよりも任意継続を選んだ方が保険料が安く抑えられるケースが非常に多いです。
- 注意点: 退職後20日以内に手続きが必要です。
2. 国民健康保険に加入する
前述の通り、前年所得をもとに計算されます。
- 活用できる裏ワザ: もし退職理由が「会社都合(倒産・解雇・雇い止めなど)」である場合、申請すれば前年の給与所得を30/100(7割減)とみなして計算してくれる「非自発的失業者に対する軽減制度」が使えます。これに該当する場合は、国保の方が圧倒的に安くなります。
3. 家族の健康保険の「被扶養者」に入る
もし配偶者や親族が働いていて社会保険に入っており、自身の年間収入見込みが130万円未満(一定の条件あり)であれば、家族の扶養に入ることができます。
- メリット: 保険料の負担がゼロになります。
退職前に「試算」して賢く選択しよう
会社を辞めると、どうしても目先の生活費や再職活動に目が向きがちですが、退職後の「社会保険料」の手続きはスタートダッシュが肝心です。
特に「任意継続」の手続き期限は退職翌日から20日以内と非常にタイトです。
期限を過ぎてしまうと自動的に国保一択になってしまいます。
退職が決まったら、まずは以下の手順で動くのがスマートです。
- 会社経由で「任意継続した場合の月額保険料」を確認する
- 住んでいる自治体の役所(国保年金課)で「国保に入った場合の保険料」を試算してもらう
- 金額を比較して、安い方を選択して手続きする
税金や社会保険の仕組みは、知識があるかないかだけで手残りの現金が大きく変わってきます。
制度を正しく知って、賢く退職後のスタートを切りましょう!





