プロ野球観戦の後は、冷えたビールも最高ですが、じっくりと試合の配球や采配を振り返る夜には質の良い赤ワインもよく合います。
今回スポットを当てるのは、フランス・ブルゴーニュの名門「ルイ・ジャド(Louis Jadot)」。その歴史と、世界中のワイン通を魅了し続ける産地の魅力に少し深く迫ってみましょう。
ブルゴーニュ屈指の名門「ルイ・ジャド」の歴史
ルイ・ジャドの始まりは1859年。創業者ルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドによって、ブルゴーニュワインの中心地であるボーヌの街に設立されました。
150年以上の歴史の中で、一貫して大切にされてきたのは「すべてのワインに等しく情熱を注ぐ」という哲学です。
- テロワール(土地の個性を映す環境)の尊重 ブルゴーニュ地方は畑ごとの土壌や日照条件が極めて複雑な地域です。ルイ・ジャドでは自社畑(ドメーヌ)のブドウから造るワインはもちろん、契約農家から買い付けるブドウであっても、その土地固有の個性をそのままグラスの中に表現することに徹底してこだわっています。
- 伝統と品質へのこだわり 自社で樽製造工房(カデュス社)を所有するほど品質管理を徹底しており、代々の醸造責任者が伝統的な製法を守り続けています。あの酒神バッカスの顔が描かれた一貫したラベルデザインには、どのグレードのワインであっても「ルイ・ジャドの品質」を保証するという強い誇りが込められています。
聖地「ブルゴーニュ」と黄金の丘「コート・ドール」
ルイ・ジャドの本拠地であるブルゴーニュ地方は、ボルドーと並ぶフランスワインの二大聖地です。
中でも「コート・ドール(黄金の丘)」と呼ばれる細長い丘陵地帯は、世界最高峰のピノ・ノワールを生み出す名醸地として知られています。
- コート・ド・ニュイ(北側) 「ジュヴレ・シャンベルタン」や「ヴォーヌ・ロマネ」など、力強く洗練された赤ワインを生み出すエリア。
- コート・ド・ボーヌ(南側) ルイ・ジャドが本拠を置く地域。「サヴィニー・レ・ボーヌ」や「ポマール」など、上品で華やかな赤ワインに加え、世界最高峰の白ワイン(モンラッシェなど)も生み出します。
ブルゴーニュの赤ワインに使われるブドウ品種は基本的にピノ・ノワール100%。
単一の品種だからこそ、土壌や気候のわずかな違いがダイレクトに味わいに現れるのが、ブルゴーニュワインの最大の奥深さであり魅力です。
歴史を感じながら味わう、おすすめのボトル
- クーヴァン・デ・ジャコバン ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 13世紀に建てられたジャコバン修道院(現在はルイ・ジャドの所有)に由来する名を持つ、メゾンの象徴的なスタンダード・ブルゴーニュ。赤い果実の華やかな香りと綺麗な酸味が広がり、歴史の入り口として最適です。
- ボーヌ 1er クリュ(1等畑) ルイ・ジャドが創業以来、自社畑を多く所有するボーヌ地区の1等畑クラス。長年の歴史と土地の力強さが凝縮された、深みのあるエレガントな味わいを堪能できます。
「野球めし」的・ルイ・ジャドと合わせたいペアリング
- ローストビーフや牛タンスライス 程よく脂ののった赤身肉は、ピノ・ノワールの上品な酸味と最高の相性です。
- 焼き鳥(タレ) 甘辛いタレと香ばしい焦げ目が、果実味豊かな赤ワインと絶妙にマッチします。球場グルメの定番でもある焼き鳥を持ち帰って合わせるのも乙なものです。
- 出汁の効いた煮物やカツオのタタキ ブルゴーニュのピノ・ノワールは「出汁(旨味)」や「醤油」のニュアンスと親和性が高く、和食系の居酒屋メニューにもしっくり馴染みます。
【野球めし番外編】春の「初カツオ」 vs 秋のパワーヒッター!「戻りカツオ」の特徴
百年以上の歴史とブルゴーニュの豊かな大地が育んだ一杯。
静かにグラスを傾けながら今日の試合を思い返し、明日の戦いに思いを馳せる大人の夜を楽しんでみてはいかがでしょうか。





